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梅の里川売 近藤梅農園 近藤 治敬さん

  • 梅の里川売 近藤梅農園 近藤 治敬さん
  • 古き良き日本の原風景が今なお色濃く残る愛知県新城市川売(かおれ)地区。ここは、南高をはじめとした梅の木約1,500本が植えられ、その梅を囲むように農家が点在する梅の里。近藤治敬さんは、ここで35年にわたって梅を栽培してきた。
    「にほんの里100選」にも選ばれた梅の里・川売は、水の澄んだ川が流れ、霧が立つ山間の気候が梅栽培に適しており、現在15軒の農家が梅を植え育てている。
  • 近藤さんは、村内に約250本の木を持ち、小梅、改良内田、長束(なづか)、南高、玉英の5種類の梅を育てている。5/20頃からの小梅に始まり、7/初旬頃の南高まで種類によって収穫期が異なる梅。 "もぎとり"で収穫する実は、見極めが肝心で採った時にヘタが残るような梅がちょうど良く、これより早いと柔らかく漬からず、食べた時にも苦みが残るという。
  • 収穫された梅の実は大きさによって5段階に選別され、一番大きい4Lサイズになると4㎝を超える大きさになるという。通常、梅干しは15~18%の塩で漬けられることが多いが、近藤さんは梅本来のうま味を引き出すため、国産の粗塩を使って10%の低塩で漬ける。使用する素材ひとつひとつにこだわりを持ち、毎日具合を見ては梅酢を継ぎ足し、"梅と語りながら"漬けていくことで、近藤さんにしか作れない梅干しができるのだ。
  • 収穫から梅干し作り、出荷まで終えると、次はたくさんの実をつけてくれた梅の木を労う作業が待っている近藤さん。例年11月頃から2月頃までは木の剪定や追肥の作業に追われるという。「桜伐る馬鹿 梅伐らぬ馬鹿」という言葉があるように、桜は幹や枝を切るとその部分が衰弱してしまうが、梅は余計な枝を切らないとよい花実がつかなくなる。
  • 古いものでは100年以上前に植えられた木も、このように毎年大切に手を加えられることで、また新芽が出て花が咲き、実をつけてくれるのだ。「梅はわしにとって、生き甲斐教室の友達のようなもんだね」と笑う近藤さん。一年を通して再び、見事な花を咲かせてくれる梅を見る頃が一番嬉しさが込み上げるという。
  • 梅干しだけでなく、梅酒、梅ジャム、梅味噌など様々な加工品として近隣のJAや道の駅で販売されるだけでなく、遠方からもインターネットで調べたと直接注文する人もあるという近藤さんの梅。「そりゃあもちろん嬉しいことだけど、変なものは送れん、というプレッシャーはあるね」と苦笑いする近藤さん。
  • せんべいをつくる業者を探していたところ、梅を使ったせんべいを作ろうと梅農家を探していた石黒さんと偶然蒲郡で開催されているイベントで出会い、とんとん拍子に商品化が決定。梅肉を潰して裏ごしし、ピューレにしたもの練り込んだ石黒商店のせんべい「川売の梅」は、梅の花が咲いたような見た目と、口に入れた時に香る梅が「何とも言えない美味しさ」とたちまち人気商品に。「イメージ通りのおせんべいができて、本当に嬉しい。また張り合いが一つ増えました」と近藤さんも石黒商店との縁を喜んでいる。